製本用語集 は行

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【バインダー】
  binder 
@無線綴機 (book binder)の略語
A紙や本を結束する機械。 
【はかま】 袴 「帯紙」のこと。 
【はくおし】  箔押し
  stamping, blocking
本の表紙に書名・著者名・発行所名・あるいは絵や模様を、直接金版で焼き込んだり、漆やカバーインキなどで印刷したりすること。 
【はこ】 函・箱
  case 
本を保護するための紙函。函(箱)の形態には共蓋式箱(被せ蓋式)・サック式函(差し込み式)・蓋付き本函・夫婦箱などがあり、差し込み式の物を「函」、共蓋式(重箱型)の物を「箱」と区別して呼称している。 →函の種類写真はこちら
【はこばり】 箱貼り  厚表紙の表紙貼りの仕方で、枠を作って芯を固定し、正確に表紙を貼ること。
【はしら】 柱
   headline
@書籍・雑誌類の上下または左右の版面外の余白に入れる書名・章名などの見出しやノンブル。
A手がかりの綴りの順序を決めるためのもの。 
【バッキング】
  backing 
本の中身の背の丸み出しを行ったのち、中身の背の形を整え耳を出す作業。 
【バックカーボン】
   back carbon
複写伝票類の紙葉の裏に、あらかじめカーボンを塗布、またはカーボン印刷を行ったもの。 →スポットカーボン 
【ハトロンし】 ハトロン紙
  sulphite brown 
片面に艶がある褐色の薄紙。厚みの割に強度、印刷適正ともに高く、以前はよく封筒の素材として使われていた。背貼り又は包装紙に使用される。 
【はなぎれ】 花布
  head band 
製本材料の一種。本製本・特製本の中身の背の天地(上下)両端に貼り付ける小さい布。もともとは色糸を折り丁に交互に縫いつけ、本を丈夫にするとともに装飾としたものだが、現在では一般にしま模様などの布で色糸を模造し、これを装飾用として中身の背の天地両端に貼り付ける。俗にヘドバンともいう。 →各部名称参照
【はめこみ】 嵌めこみ  中身に表紙を取りつけること。 
【パラ】  @検品の一種。
A断裁してくっついている切り口をパラパラ剥がすこと。
B霜降り小口装飾のこと。 
【パラおり】 パラ折り  指定の枚数を一度に二つに折ること。 
【はりがねとじ】 針金綴じ
  wire stitching 
針金により折丁やペラ丁を綴じ付けること。針金綴じには、平綴じ中綴じがあるが、「針金とじ」は平とじに限定して言われることが多い。平綴じは丁合いをノド近く側面からとじる。中綴じは、表紙を一番上に、入紙丁合いの背から冊子の真ん中の見開きのページ(一番下になる)へかけて綴じる。紙を綴じた針金が露出するので、伝票やノートは背をマーブル紙やクロスで巻いて針金をかくす。 
【はりこみ】 貼り込み
  tipping 
別丁などを折り丁の所定の位置へ貼る作業をいう。手貼りと貼り込み機を用いるやり方がある。 
【はりつぶし】 貼りつぶし  誤りの箇所に、正しく印刷した紙をはって訂正すること。
同義語:正誤貼り 
【はりみかえし】 貼り見返し
  pasting end-paper 
巻頭と巻末それぞれの折丁に、二つ折りした見返し用紙をノドの部分で貼り込むこと。  関連用語:見返しごしらえ、巻き見返し、綴じ見返し 
【はりみだし】 貼り見出し
  tap index 
本の前小口に小さい紙片などを貼って索引としたもの。 
【はん】 版
  printing plate 
@印刷の版。「さっぱん(刷版)」のこと。
A出版、版を重ねる等の「版」は、印刷物をつくる意味。第何版というときは、何回、改版したかを表す。 
【はん】 判
  format/stamp
@紙、本、紙製品などの大きさをいう。A5判、B3判、四六判等の言い方をする。
Aハンコ(印鑑)を「判」という。 
【はんがた】 判型
  format 
書籍・雑誌・ポスターなど、紙加工品の仕上がり寸法と形態のこと。使用目的に応じて判型が決定される。日本工業規格JISではA列とB列があり、A0・A1・A2・A3・B0・B1・B2・B3について天地・左右の寸法が決められている。 
【はんさいがけ】 半裁掛け  @半裁の紙を用いた印刷物。
Aどんてん掛け  関連用語:全紙掛け 
【はんした】 版下
  block copy 
製版できる状態の完全原稿。フィニッシュワークともいう。 
【バンド】
  hub/raised band 
本の部分名。背の部分に盛りあがっている筋をいう。昔、ヨーロッパで行われていた中身に厚手の紙や羊皮紙を用いる製本は、麻でからげて綴じた。そのため麻の一部分が表紙の背に3〜4筋盛りあがったが、これがバンドである。装飾と背文字の保護を兼ねる。 
【はんのかけかた】
  版の掛け方 
書籍や雑誌などのページものを印刷するときは、活版でもオフセットでも、またグラビアでも、8ページ、16ページ、32ページといったふうに印刷機にのるだけのページ数の版を同時に1台として印刷する。この組付けの方法が版のかけ方である。版のかけ方は、印刷通し数、ページ数、版数、印刷力、印刷機の大きさ、台数、色版や図版などの配置、折り方、製本様式、納期などによってきまる。おもな版のかけ方には、本掛とドンデン(打ち返しとも半裁がけともいう)とがある。 
【パンフレット】
  pamphlet
仮とじの小冊子。折丁のまま化粧断ちして完成する綴じていないものもある。「パンフ」と略して一般に通用する。カタログとともに代表的な商業印刷。 
   
【ピーエスばん】 PS版
  pre-sensitized
プセンシタイズドの略。あらかじめ感光剤が塗布されている版材。これにフィルム原稿が焼き付けられ、刷版として印刷機に搭載される。オフセット印刷用。凸版用のものはPS凸版という。
【ピーピーばり】 PP貼り 印刷したあと、光沢や耐水性を持たせるため、ポリポロピレン・フィルムを接着剤で圧着加工すること。変色しにくくなる。雑誌の表紙、カタログ・パンフレットなどに多用される。  関連用語:ビニール貼り、ラミネート
【ピーユーアール製本】
 PUR製本
空気中の水分(湿気)と反応し硬化するPURという接着剤を使用した製本のこと。特徴として、完全に硬化するまで通常よりも時間がかかるが、一度固まると非常に強度が高いため、従来のEVA系ホットメルトに比べ塗布量を少なくでき、開きをよくすることが可能。また再生時に用紙と完全分離除去できるということで環境にも配慮した製本といえる。 
【ピーユーアール(ホットメルト)】
 
PUR(ホットメルト)
PURは「Poly Urethane Reactive Hot Melt adhesives」(ポリウレタン系反応性ホットメルト)の略。PURホットメルトは一般的なEVA(Ethylene Vinyl Acetate)系ホットメルトより接着性(強度)・耐熱耐寒性・古紙リサイクル適性に優れている。
【ひきこみちょうあい】
  引き込み丁合い 
ノート等細長いものを丁合いするとき、高低をつけて積み上げ、両手で同時に手前へ取り込む手丁合。
【ビスどめ】 ビス止め
  mechanical bind 
見本帳やアルバムのように中身の紙質が厚く、堅牢さが求められる本の綴じ方の一つ。中身に1穴、または多穴を明けて専用のビスを使いネジ回しで締めて綴じる。
【ひだりあき】 左開き 一般的に文字が横組みで印刷されたものをいう。  対義語:右開き 
【ひだりけんとうばり】
  左見当貼り 
左開きの本に貼り込みする際、左側の小口に糊付けして貼り込むこと。右開きの場合は右見当貼りという。 
【ひとこま】 一駒  書冊類を、手でつかんで作業ができる限度の単位量。 
【ビニールクロス】  書籍に用いられるビニールで加工した紙(ビニールペーパー)素材の表紙用紙のこと。 
【ビニールばり】 ビニール貼り
 
PVC laminating
印刷面の保護・光沢加工のために印刷面に薄い塩ビフィルムを貼ること。書籍の表紙・カバー(ジャケット)、製函の印刷紙などがビニール貼りされている。PVCフィルムの厚さは0.03〜0.05mm、接着剤は合成樹脂系である。印刷物に接着剤を塗り、乾燥後加熱・加圧する方法と、未乾燥の状態で常温加圧する方法とがある。PPフィルム貼りは、箔押しや貼り加工の必要のないカバー(ジャケット)・表紙・箱・レコードジャケットなどに用いる。 →PP貼り、ラミネート
【ビニールびき】
  varnish coat 
ビニール貼りと異なり、印刷機でもニス引き等の加工を行うことができる印刷面に光沢を与え高級感・付加価値を高める。ビニール引き用ニスは塩ビ・酢ビ・アクリル樹脂である。ロールコーティング、グラビアコーティングで印刷物の表面に塗布される。光沢加工のためだけでなく耐熱性・耐ブロッキング性・耐摩擦性なども印刷面に付与できる。
【ビニールびょうし/ビニールカバー】
  ビニール表紙
ビニールのシートで表紙をさらにくるむジャケット。片袖、両袖のほか袖なし(ポケットなし)で表紙をくるむだけのもの等がある。 
【ひょうし】 表紙
  cover 
書物の中身の保護、内容の表示、装飾などの目的をもち、書物の体裁を決定ずける本の外装。 
【ひょうしいれ】 表紙入れ  ノート製本で、中身と表紙を丁合いすること。 
【ひょうしくるみき】
  表紙包機
 
covering machine
表紙を中身に自動的にくるんで、本の背・見返しのノリ入れなどを同時に操作できる機械。
【ひょうしばり】 表紙貼り
  case-making 
上製本の表紙製作作業のこと。 
【ひょうしばりき】 表紙貼機
  case-making machine 
表紙を自動的に貼り付ける機械。クロスを小裁ちしたものを貼り付けるものと、長巻きのクロスをそのまま供給して貼り付けるものと2種類がある。
【ひら】 平
  side 
本の部分名。表紙の背・小口以外の平らな部分。 
【ひらき】 開き
  open 
本を閲読するときなど、紙葉をノドの部分までめくってみること。めくり具合によって、開きが良い、悪いなどという。 
【ひらじめ】 平締め
  plate press 
書籍・雑誌などの丁合いを取ったもの。またはそれらの製品を、上から圧力をかけて締め押すこと。 
【ひらとじ】 平綴じ
  side stitch 
本のノド近くを表面から綴じること。一般的に教科書製本で用いられる様な針金とじを指すが、糸ミシンによる平綴じ(平ミシン綴じ)もある。 →綴じ方の種類参照
【ひらばり】  平貼り 継ぎ表紙の平に貼る材料のこと。クロス類や特殊紙、和紙などが用いられる。 
【ひらもじ】 平文字
  side letter 
平の部分に箔押したり、印刷したりする文字のこと。 
【びんせんまき】 便箋巻き  表紙を背の部分で折り曲げて裏面の台紙に糊付けする様式。 
   
【フィーダー】
  feeder 
自動給紙機。枚葉紙印刷機・折畳機などにおいて、積んである紙から、自動的吸着装置により1枚ずつ紙を送り出して給紙する機械。 
【ふくかみ】 福紙
  dog's ear 
仕上げ裁ちした本のなかに、角の折れこんだページがあるとき、これを福紙という。折込み(おれこみ)ともいう。  関連用語:えびす紙 
【ふくしゃでんぴょう】
  複写伝票 
複写がとれるように作った伝票。カーボン紙を挟んで複写をとる様式のもののほか、バックカーボン・重カーボン・感圧カーボン・ノーカーボンなどと種類が多い。 
【ふくろ】 袋  和本などのように、折り丁の小口の折り目が袋用になっている部分。 
【ふくろがけ】 袋掛け  折り丁となったとき、小口が袋になる版の掛け方。袋とじ和本の印刷 
【ふくろとじ】 袋綴じ  和漢書の綴じ方の一種。紙を一枚ずつ二つに折り、これらを重ねて、折り目でない方を綴じたもの。現在、普通に和装本といわれるものはこれである。 
【ふくろもの】 袋物  手帳の差し込み式表紙で、紙片、カード等をはさみこむポケットを表し裏にうけたもの。 
【ふけばん】 老け番  連続番号の数の大きい方の番号。 
【ふたつおり】 二つ折り 紙葉を二つに折って(一度折り)4ページとする折り方。 
【ふたやまおり】 二山折り  中とじしたものを半分ずつに折り返して背を二山にするノート製本の折り方。二山折り機で折る。 
【ブックレット】
  booklet
小冊子のことで、パンフレットよりも部厚いもの。小型書籍の体裁をしているが、大抵共紙の表紙をつけた手軽な印刷物のことをいう。
【ぶっこぬき】 ぶっこ抜き
  side sewing
本の綴じ方の一種。主に雑誌などの定期刊行物の合本に行う。のど際に穴を開けて麻糸で平綴じする方法。「打ち抜き綴じ」も同じ。
【フランスそう】 フランス装 四周を折り込んだ印刷表紙で、化粧断ちした糸綴じの中身をくるんで仕上げる製本様式。小口の三方に1.5mmのチリを付ける。本フランス装は、中身をくるんだあと表紙裏側に折り返した部分に見返しを挿入して仕上げる。仮フランス装は、小口に口糊を入れて仕上げる。 
【フランスびょうし】
  フランス表紙
型抜きされた印刷紙を、筋罫にしたがい四面の角を三角に折り込んだあと天地・左右を交互に折り返して表紙を仕立てる。仮フランスは角の折り込みはしない。 →写真参照
【ふりわけづみ】 振分け積み 折り丁を固めるために積み上げたとき、一と駒ずつ背の部分を外側にずらして交互に積むこと。
【フレキシブルバック】
  flexible back
本の背の仕立て方の一つで、柔軟な表紙の背と中身が密着している。 →くるみ(図A参照)
【ブロッキング】
blocking
印刷物が重なった状態で、表面または裏面の印刷面にあるインキが、反対面にも付着し裏移りの激しい状態となり、お互いに接着する現象のこと。
【ぶんこぼん】 文庫本 古典的価値のある万人必読の書を縮刷し刊行したもの。昭和2年(1927)7月、岩波書店がドイツの“レクラム世界文庫”にならって創刊した“岩波文庫”によって、現在の文庫本の端を開いた。
   
【へいこうおり】  平行折り 直角折りではなく、一折りの折り目に平行に巻き折りすること。 
【ページもの】 ページ物 相当数のページのある書籍または雑誌類。 
【ベタのり】  ベタ糊
  full-pasting
見返しの糊入れのとき、全面を糊付けすること。 
【ベタばり】 ベタ貼り  全面に糊を引いて接着させること。一部分を接着させる糊差しや口糊などに対していう。 
【ヘッドバンド】
  head band 
「花布」(はなぎれ)のこと。通称ヘドバンともいう。 
【べっちょう】 別丁
  inset 
本文とは別の印刷物で、口絵・扉・折り表・色彩り図版など。本文の前後または折り丁に貼られ、本文とは別に印刷される。別丁はあらかじめ断裁しておき、別丁貼りこみによって本文と一緒にする。  関連用語:付き物 
【ペラ】  折っていない枚葉のままの刷紙。表裏2ページである。 
【ペラちょうあい】
  ペラ丁合い 
折り丁の作業で、教科書や参考書類には地図・造形など折らないままの1枚(ペラ)を製本することがある。この場合の丁合いをペラ丁合いと呼ぶ。ペラ丁合いは、取り込み・取り落としなどの事故が多いので、必ず員数丁合いをしなければならない。 
【へんけいばん】 変形判  四六判・菊判、ワイド版等が変形判。日本工業規格(JISP 0138)の原紙寸法で四六判・菊判の規格は定められているが、紙加工仕上寸法の規格としてはないので、規格外寸法として扱われる。 
     
【ほうじょうおり】 法帖折り  「経本折り」と同じ。 →経本折り 
【ぼうず】 坊主  @売上カード(order slip)のこと。
A帳簿製本。本文100以下の薄物は、普通バンドを付けない。これを「坊主」と言う。
B和本の下綴じ。綴じ糸が切れても本が壊れないように鯨のヒゲや藤の丸棒を1本ずつ、2箇所に通す。これを「坊主」と言う。
【ぼうづみ】 棒積み   刷本や折丁、本などを同一方向に積み上げることをいう。「一方積み」ともいう。 
【ボール】
  board 
板紙のこと
【ボールづけ】 ボール付  厚表紙をつくるとき芯となるボールをクロス等に貼ること。 
【ポケットばん】 ポケット判
   pocket book
携帯に便利な小型の本のこと。特定の寸法が規格として定まっているわけではない。新書版・文庫本・ミニ本等がある。 
【ほさつ】 補刷  刷り足しともいうが、印刷物が落丁した場合、その数量だけ同じものを刷り補うこと。また印刷を終わった印刷物に刷り落とした部分や、調子の不良のものを発見した場合、それらを補うために刷り込むこと。 
【ポッチング】 punching  @目打ち
A切り取りミシン。 
【ホットエンボス】
  hot emboss 
加熱して行うエンボス加工。エンボス加工と箔押しを同時に行う。 
【ホット スタンピング】
  hot stamping
箔押しのこと
【ホットメルトせっちゃくざい】
  ホットメルト接着剤
  hotmelt
昭和40年代から製本用として使用されている。主に並製本で使用されている。
【ホローバック】
  hollow back
フレキシブルバックとタイトバックの長所を合わせ、短所を補足した様式で、もっとも理想的。本を開くと背は表紙と中身が離れているので、のどいっぱいに開き、開閉が容易である。ただ、この様式は見返しだけで接合しているので、のどの部分がこわれやすい。折り丁数が15台以上の本は、これを避けるため、クーターによって本の耐久性を増すようにしている。クーターは背貼り紙と同じく中身の背の補強の役割もし、クラフト紙を用いるのが不通である。 →くるみ(図B参照)
【ほんかがり】 本かがり 糸かがり方の原則的な綴じ方。一と折りずつを入念に綴じ穴をぬってかがる方法。
【ほんせいほん】 本製本
   hardcover
上製本のこと
【ほんちょう】 本丁  原稿の順序に従って、版面につける正式の丁付け。 
【ほんとじ】  本綴じ
  all alon
「手かがり」の技法。 →本かがり
【ほんもん】 本文
  text 
書籍・雑誌の付き物を除き、主要記事を印刷した部分。ほんぶんとも言う。 

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